
原 摩利彦+津田 直《7+1 / 舞い降りてくる星辰、光を放つ》
Marihiko Hara + Nao Tsuda 《7+1 / Look up at the Stars; Dawn of a New Day》(2021)
のせでんアートライン2021
2021年10月30日-11月23日
妙見山山頂信徒会館星嶺 よろづや2階
NOSEDEN ARTLINE 2021
Oct 30 - Nov 23 2021
Myokenzan Temple
Photography, 8ch Audio, 12’ Vinyl, Letter Pad















Marihiko Hara + Nao Tsuda《Stella - Music for Writing Letters》
Side A
1. 7 + 1 (piano solo I)
2. Improvisation I
3. 7 + 1 (piano solo II)
4. Improvisation II
5. Aurora
Side B
1. Mille Regretz
2. Mille Regretz(variation)
Music Composed by Marihiko Hara (Side A)
Piano & Mixed by Marihiko Hara
Mastered by Chihei Hatakeyama
Photography by Nao Tsuda
Designed by Yuri Suyama
33rpm
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《Stella - Music for Writing Letters》について
《Stella - Music for Writing Letters》は手紙を書くための音楽です。音楽家・原 摩利彦と写真家・津田直のインスタレーション作品《7 + 1 / 舞い降りてくる星辰、光を放つ》を起点にしており、その中で設けられた手紙を書くための場所「手紙処」にて、オリジナルの便箋と封筒、葉書とともに発表されました。その後、再構築され音源リリースに至りました。
最初の会場となった妙見山は、大阪府と兵庫県の県境にあり、古くから北極星信仰の地として知られていました。夜空に一際明るく輝き、古来より砂漠や海上の移動において、自分の位置を知るための目印とされてきた北極星。この星は地球から約431光年の距離にあると言われています。すなわち、今私たちが見ている光は431年前(1590年)に放たれた光ということになります。西暦1590年と言えば、日本では長崎よりキリスト教布教を目的にローマに派遣された天正遣欧(てんしょうけんおう)少年使節団の4人が帰国した時期と重なります。彼らの派遣はヨーロッパの人々に日本が知られる機会を作り、帰国後には我々がヨーロッパの文化を知ることへと繋がっていきました。
使節団が帰国した際に日本に持ち帰った船荷の中に、グーテンベルク印刷機(活版印刷機)や西洋楽器などが在ったことを知るに至りました。便箋と封筒の制作には、活版印刷の技術を使い、書体も当時活用されていたものを使用しています。
葉書の写真は津田が妙見山境内に建っている祥雲閣にて撮影され、星座をモチーフとした窓を通過した光は、地上で像を結びました。
本レコードには、音程や音の長さなど楽曲の構造に7と1の要素を持ち込んだピアノ曲と即興テイク、瞑想的な空間のための音響作品が収録されています。また諸説ありますが、使節団帰国後に豊臣秀吉の御前にて演奏されたと言われているジョスカン・デ・プレ作曲『Mille Regretz(千々の悲しみ)』が収録されています。
ゆっくりとくつろいで頂き、想いを届けたい方へお便りを書いてみて下さい。手紙処の名称は、イタリア語で「星」を意味する〈Stella(ステラ)〉としました。


